【若おかみは小学生!】感想《別れと向き合う物語》
存在は知ってたけど、CMとかで興味が引かれなかった全然見る予定無かった映画ですが、ツイッターでの評判を見て見に行きました。
面白かったです。
タイトルからは想像できない重い話でした。
出会いと別れ。
生と死。
肉親の死を受け入れるということ。
赦しとは。
そんな重いテーマを前向きな主人公と幽霊達の力で必要以上には重くしない演出は見事でした。
全体的には凄く好きな話だったんですが、主人公おっこが聖人すぎるのは少し気になったかな。
本人に明確な非は無い(加害者も事故に巻き込まれていた)とはいえ、自分の両親が死ぬ原因を作った男をあの少ない時間で赦すことは現実世界に生きる人間には(例え小学生じゃなくても)難しい、殆ど不可能に近いことだと思ったので、小学生が感情を飲み込み受け入れてしまうのは悲しいことのように感じました。
おっこがその境地に達したのも今までの経験やグローリーさん、幽霊達の存在、両親の幽霊が彼らを恨んでいなかったことも大きな要因だと思いますが。
まぁそこは気になったんですが、その部分も含めて良い映画でした。
そういえばツイッターの感想みてて納得したんですが、主人公おっこ含め子供達が大人顔負けの活躍するんですが、あれって児童書的表現なんですね。(子供向け作品だから子供が物語の中で活躍する)
そういう世界観なんだろうなと普通にスルーしてました。
あと話も良いんですが、映像も凄かったです。
序盤、主人公おっこの両親が死ぬ事故の場面の迫力が凄い。近年あんな感じで車が吹っ飛んでいく事故があったのでリアリティもありました。
グローリーさんの化粧前と化粧後で顔が違うのも感心しました。そういう表現をちゃんとする作品は案外あんまりないと思うんですよね。
以下気になった場面
- 幽霊歴が長いウリ坊は物理干渉できなさそうなのにミヨちゃんは簡単にできてる謎。でも序盤の事故からおっこを守った時は物理干渉してるハズ。
- 部屋の光景を変化させたり、ピンフリにおっこにしか見えない落書きしていたことから考えて、ウリ坊は顔に似合わず精神干渉系の能力者なのか。
- 事故からおっこを守ったということは、ウリ坊は旅館ではなくおっこに憑いていたのか。それはエンドロールにあった約束からか。