【イコライザー2】感想《19秒では殺さない》
面白かった!!
10月上映してる映画の中では【若おかみは小学生!】と並んで好き。
若おかみは全てを受け入れ、イコライザーは改心する機会を与える。
ところで……
19秒で倒さんやんけ!!!
この映画、CMでは《全ての敵を19秒で倒す!》みたいなこと言ってるんですよ。見る前からわかってたんですけどあれ嘘ですよね。何が嘘って1の時から別に19秒で倒してないんですよ。
19秒で倒したのは最初の一回だけかな?
2に至っては一度も19秒で倒していない。
そもそも主人公のマッコールも多分19秒に拘ってはいないんですよね。
敵を倒すときに時計のストップウォッチ機能を使ってはいるけど、あれは多分自分の中のシミュレーションと現実の動きの齟齬を測ってるとかそんな感じですね。19秒である必要はない。ただ単に一回目が19秒だっただけ(しかもマッコール的には16秒で倒す想定だった)
なのでなんでこんなCMが出来たのかよくわからないんですよね。インパクトの為か?
マッコールは静かに狂ってる
本作主人公のマッコールさん。
元CIAの特殊工作員とかなんかそんな感じ。
1の前半ではカフェで本を読んだりして平和的に生きてたが、悪党どもの悪逆を前に正義の暴力装置が目を覚ます!!
みたいなのが1です。
1の時は自分が手を出すことを迷ってましたけど、1でもう吹っ切れてるので2は最初から全開です。
1では工務店みたいなとこで働いていたマッコールさんですが2ではタクシー運転手になってます。
仕事中やら街中やらで出会った人々が不幸な目に会ってるのを見ると秘密裏に犯人をぶちのめしに行きます。
しかし、マッコールさんはただ人を殺したいわけではありません。悪党にも改心の機会を与えます。
婦女暴行した犯人達の部屋に乗り込みクレジットカードを使って犯人達をボコボコにした後に改心を約束させ、タクシーの評価は満点にしろよ(なんかタクシー予約アプリでレビューみたいなのがある)と言い放ちます。
なにそのブラックユーモア。(ボコボコにされた人達はあとでちゃんと満点にしてくれます)
その辺も結構狂ってるんですが、1番怖かったのが友であるスーザンを殺したかつての戦友達の元から離れる時の行動。
まず戦友の娘に父親の友達の顔で友好的に接して抱え上げ、満面の笑みで車で駅に行く戦友の妻に一緒に連れて行ってくれと頼んで了承されて危険な戦友の元から離脱(戦友の妻と娘は夫(父親)の悪事を知らない)
この時の笑顔が凄い怖いんですよ。
もう殺すことを決めている男の(一度しか殺せないのが残念だと言ってしまうレベルの男の)何も知らない娘を抱きかかえて笑顔ですよ!
話的にはマッコールは主人公なんですけど、怖くてゾクっとするシーンです。
暴力を伴わない救済
この話、マッコールさんは基本的にピンチになったりしないので最終バトルの話は置いておいて(バトルシーンも面白いです。スティーブンセガールの沈黙シリーズとか好きな人にはオススメ)暴力以外で解決した話。
マッコールさん、強さを見せてない相手にも基本的に尊敬されているんですよね。近所の悪ガキも最初からミスターをつけてマッコールさんを呼んでいる。そんな彼だから、人から悩みを打ち明けられることもある。
幼い時に姉と生き別れになった老人。姉が描かれた絵画を取り戻したくて証拠を集めているが誰もそれが本当に彼の家の物だとは信じてくれない。
その話を聞いたマッコールはスーザンに相談する。
その後スーザンが死んだり、マッコールが老人の話とは関係ない悪党を倒したり色々あってエンディングなんですが、最後に老人の元に生き別れた姉が訪れる。死ぬ前にスーザンから貰った情報からマッコールが手配したんでしょうね。
ここで本当にジーンときて感動してしまったんですよ。今まで暴力でしか人を助けることができなかったマッコールが平和的に人を救ったんですよ。
そしてこれがスーザンと協力して解決した最後の事件。
正直最初らへんはこの老人がいつ悪党どもに酷い目に遭わされるのか気が気じゃなかった(あと壁に落書きした不良どももぶちのめされると思ってた)のでその分感慨深さもありました。
そしてその後、死んだ妻と過ごした家に帰り、静かな時を過ごします。
右手にはめていた結婚指輪を左手に戻して。
良いですねイコライザー。1より2の方が僕は好きです。工務店の道具を使った静かなバトルも大好きですけど、2では人を救うことでマッコール自身も最終的に人救われていた気がするので。
上映終了後には彼がこれから静かに暮らせますように祈りました
(でもそれはそれとして続編も待ってるぞ)
そんなんこんなでイコライザー2は最高でした!僕の好み的に!