【映画大好きポンポさん】感想
良かった。
映画大好きポンポさんというタイトルですが、新人映画監督のジーン君が主役です。
原作にはいなかった新キャラであるアランくんの登場で一気に不安になりましたが大丈夫でした。
アランくんは最初ジーン君の昔の知り合いが「女優紹介しろや!」みたいな感じで絡んでくるのかと思ったけど全然そんなことは無かった。昔ちょっとジーン君を馬鹿にしてた(でも落としたノート拾ってくれてたし普通に過去でもいいやつ)スクールカースト上位にいそうなアランくんが映画監督してるジーン君を素直に認めてくれるのですが、その時点でもまだ不安で「こ、これは不自然に主人公を上げる為に下げられる為だけに生まれたキャラなのでは!?」と思ってました。最後はちゃんと活躍があって安心しましたね。でも会議無断動画配信はやり過ぎだろ!!クビで済んだら良い方だぞ!!
まぁ銀行もそれをネタに業績伸ばしてそうだしいいか――。
この映画、明確な悪人がいないのも良いとこですね。
アニメオリジナルで好きなのはジーン君が撮影した40時間以上のシーンを映画の尺に収める為に消していくシーン。きっとどれも大切なシーンだけど、切り捨てていくしかない。
ヒロインと主人公の出会いのシーンも、スタッフ達と意見を出し合って撮影した泥を投げ合うシーンも。
ここでちょっと前にみた、ジャスティスリーグスナイダーカットを思い出しました。
ジャスティスリーグは当初スナイダー監督が撮影してたのですが、なんやかんやあってジョスウェドン監督に引き継がれて作られました。
で、多分引き継がれた時には殆ど映像できてたんだと思うんですけど、その映像と新規映像を組み合わせてジョスウェドン監督が120分の映画を作り上げた。
その映画をこの前スナイダー監督が自分が撮影した部分だけ使って再編集して作ったスナイダーカット版の配信が始まったんだけどなんと4時間越え。
正直めっちゃ面白くて、僕はジョスウェドン監督が作ったものよりこっちの方が好きなのは間違いないんだけど、そりゃ4時間あれば2時間で出来なかったキャラの深掘りもできるわなと。
そして4時間あれば2時間版では影も形もなかった(しかも結構重要人物!)キャラが出てくるんすよ。当然人生をかけてそのキャラを演じた俳優もいる。それが劇場版だと全カット。
きっと俳優はショックだったと思う。でも映画の尺が決まってる監督は色んなシーンをカットしていくしかない。それを決断して撮影したシーンをカットしていき一本の作品を作り上げたジョスウェドン監督が4時間で色々深掘り要素詰め込んだスナイダー監督より劣ってるってことではないと思うんすよね。4時間とかチートやん!!(でもスナイダーカット好き。続編作って欲しい)
何が言いたいかと言うと、撮影した映像でも監督の違いで全然違う作品になるということがスナイダーカット見ればよくわかるということです(そこかよ!)
だからジーン君の最後の仕事は本当に重要な部分なんですよね。
スナイダーカット見た後だから余計しみじみしました。
不満点というかちょっと消化に困ってるのが90分の話ですね。
原作だと明確にポンポさんに向けた映画を作る為にジーン君は映画を90分にしてるんですが、映画だと結果的に90分になった感じなんすかねあれ。
それだとコルベット監督の誰に向けた映画かイメージした方が良い的なアドバイスも活きてこないような。
そこがちょっと解釈に悩んでるんですが全体的には凄い良い映画でした。是非3まで作りましょう!