【劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン】感想
入りがずるい!!
アン・マグノリアの孫の話から始まるのズルいでしょ!
話は
- 病院に入院している死を悟った少年が、死んだあと家族に送る為の手紙をヴァイオレットに依頼する話。
- 実は生きていたが罪悪感からヴァイオレットと会うことを拒否しているギルベルト少佐とヴァイオレットの話。
- 主要人物達は亡くなっているであろう未来の話。
の三軸で進行して全部良いのだけど、少年の話が「これ泣かないなんてある?」レベルの話なので他二つに行く頃にはもう涙は枯れてました。
いやあれズルいでしょ!
内容は特に奇を衒う展開はないので予想から大きく外れることはないんだけど、人が泣くだろう話を真摯に作り上げられるとまぁ泣くよねっていう。
少年の最後のメッセージを近い将来に手紙と取って代わるかもしれない文明の利器である電話で伝える展開好きですね。技術の進歩によって喪われるものもあるけど、それだけじゃないんだよっていう。
それでも街頭のランプに火を入れる人の仕事が無くなっていってるんだろうと察せられるシーンは哀しさがありましたけど。
少佐周りはテレビ放送分ではヴァイオレットから見た少佐だけなので美化されてたけど実際は弱いところもある人間なんだよって感じの話ですね。
舞台挨拶でも言ってましたけど、あのまま少佐は生死不明のままの方が綺麗に終わったんじゃないかという意見もあるとは思うんですよ。
僕の中にもそういう考えはあります。
でもどんなに無様でも、格好よく無くても、生きてこそという話も解るし好きなんですよね。
(因みに小さい女の子が抱きついた時はちょっと「しょ、少佐大丈夫か!?」って心配になりました)
あと舞台挨拶で聞いたんですけど、ヴァイオレットと会うことを拒んでいた少佐の心を変えたヴァイオレットからの手紙ですが、最後の一文は音声になってないらしいっす。そしてそれが少佐を動かしたと。少佐とヴァイオレットが抱き合ってる時にアップになるとこに最後の一文が出てるらしいので誰か解読してほしい。
そして未来の話。
ヴァイオレットと少佐が過ごした島の切手がヴァイオレットの姿に。
ヴァイオレットが島でどう生涯を過ごしたのかが伝わる良いラストでした。
これでヴァイオレットの話はおしまい。
続編は出ないであろうという清々しくスッキリする終わり方で良かったです。
今までのTVシリーズの話が少しずつ出てくるのも良かったですね。
TVシリーズの話で様々な経験をヴァイオレットがしてきたからこそ、辿り着いたエンディングでした。少佐生きてるならとっとと戻って来いよ!って思いも、まぁ戻ってきてたらヴァイオレットの感情成長してねぇしなとなりましたね。
続編はないだろうけど、コンサートとかまたあれば行きたいですね。
良い作品でした。